位置の目安

内くるぶしの一番高いところから、指4本分ほど上に進みます。すねの骨のすぐ後ろ側で、押すと少し重く響くところが目安です。骨の上ではなく、骨ぎわのやわらかい場所を探します。

押し方

  • 親指を立てず、腹を広く当ててゆっくり押します。
  • 温めるだけでも十分なセルフケアになります。
  • 左右差を見ながら、各30秒ほどにします。
  • 妊娠中は刺激を避け、自己判断で強く押さないでください。

東洋医学での見方

三陰交はその名の通り、足の三陰経(脾経・肝経・腎経)が交わる場所とされる経穴で、3つの経の働きをまとめて整える要所と捉えられています。脾は「運化を主り、血を統べる」、肝は「血を蔵し、疏泄を主る」、腎は「精を蔵し、水を主る」と言われ、いずれも血と水の生成・貯蔵・循環に深く関わる臓です。

そのため三陰交は古来より婦人科の要穴とされ、衝脈・任脈(女性の生理周期を司る経絡)とも連動して、月経・妊娠・更年期のあらゆる場面で使われてきました。脾虚による疲労感、腎虚による下半身の冷え、肝鬱による情緒の揺れ — どれにも応じる懐の深さを持つ経穴です。

現代的な見方

三陰交は下腿内側、内くるぶしの頂点から指4本上、脛骨の後縁にあります。皮下には伏在神経(saphenous nerve)の枝が走り、深部に長趾屈筋・後脛骨筋・ヒラメ筋深層が層を成します。皮膚分節としてはL4領域に含まれ、足関節〜下腿内側の感覚入力経路上にあります。

筋膜の視点では、下腿内側のラインはDeep Front Line(後脛骨筋〜骨盤底筋群〜横隔膜〜内臓筋膜)として連続して捉えられており、三陰交の刺激が骨盤底や腹腔内の緊張、呼吸の深さに連動するという観察が説明されることがあります。

研究領域では、骨盤内臓器を支配する自律神経(下腹神経・骨盤内臓神経)への反射的影響を扱う報告が積み上がっている経穴の一つで、月経痛・尿失禁・むくみへの影響が議論されています。妊娠中の方は子宮への影響を扱う研究もあり、強い刺激は避けるのが安全です。

注意

ツボ押しは体の反応を見るためのセルフケアです。強い痛み、しびれ、急な症状、長く続く不調がある場合は、自己判断で続けず医療機関へ相談してください。