位置の目安
おへその中央と胸骨下端(みぞおち)を結んだ線のちょうど中間。指4本分くらいおへその上にあたります。仰向けで指がやわらかく沈む位置です。
押し方
- 仰向けで膝を立て、両手を重ねて中脘に当てます。
- 息を吐きながら手のひらで30秒ほどやさしく圧をかけ、息を吸う時に緩めます。
- 押すというより「のせて温める」イメージで3〜5呼吸繰り返します。
- 食直後は避け、空腹時や寝る前が向いています。
東洋医学での見方
中脘は胃の募穴であり、八会穴のうち腑会でもあります。胃の気が体表に集まる場所で、消化器(六腑)全体を整える代表的な経穴とされています。
東洋医学では胃を「水穀の海」と呼び、食べたものを気血に変える出発点と捉えます。中脘はこの胃の働きを助け、気を中央に巡らせる役割を担うとされています。
このため中脘は、お腹の滞りや疲れやすさといった、消化と全身のエネルギーが関わる不調の手がかりとして使われます。
現代的な見方
中脘の下層には腹直筋・腹横筋があり、腹腔内では胃の中央部(胃体)とほぼ重なる位置にあります。
支配神経は第7〜8肋間神経前皮枝(Th7-8)。デルマトームでも胃に対応する領域と一致します。
筋膜連鎖の観点では、Deep Front Line(深前線)上にあり、横隔膜・腰方形筋・骨盤底とつながる位置にあります。胃と呼吸・姿勢が連動して動く場でもあります。
研究面では、中脘への鍼や温灸が胃の蠕動運動や機能性消化不良に与える影響について報告が積み上がっています。
このため中脘は、食後の胃もたれや慢性的な疲れやすさといった消化器症状の場面で取り上げられます。
注意
強い胃痛・吐血・発熱を伴うお腹の症状、妊娠中、お腹の手術後の方は自己判断で押さず、医療機関にご相談ください。



