位置の目安
耳たぶの後ろ、下顎骨の角と乳様突起のあいだのくぼみが目安です。口を軽く開けると凹みが深くなります。
押し方
- 中指の腹を当て、ごく軽く5秒押して5秒緩めるを3回繰り返します。
- 顔の中心に向かって、骨の隙間に圧を入れます。
- 顎をゆっくり動かしながら押すと感覚が深まります。
- 左右どちらも同じように行います。
東洋医学での見方
翳風は三焦経に属し、三焦経と胆経の交会穴でもあります。耳の周囲で側頭部の気を整える経穴とされます。
東洋医学で三焦は「水道を通調する」働きを持ち、頭部の水と熱の巡りを管理するとされます。翳風は耳と顎の境界でこの三焦の気を動かす要の場所と捉えられます。
このため翳風は、顔まわりや頭の重さといった、耳周辺と側頭部の気血の停滞が関わる症状の手がかりとして使われます。
現代的な見方
翳風は下顎角と乳様突起のあいだのくぼみに位置し、深層には耳下腺・顔面神経幹が走ります。顔面神経が頭蓋から出る部位の近傍です。
支配神経は表層が大耳介神経(C2-3)、深層では顔面神経領域に近接します。強い圧は避ける部位です。
筋膜連鎖の観点では、Lateral Line(外側線)の頭頸部移行点にあたり、胸鎖乳突筋・側頭筋・体側全体とつながります。
研究面では、耳周辺の経穴への刺激と耳鳴り・顎関節症に関する報告が散見されます。
このため翳風は、耳の奥のこもり感や顎から側頭部にかけてのこわばりといった耳・顎症状の場面で取り上げられます。
注意
顔面神経が深層を走るため強く押し続けないでください。耳痛・突発性難聴・めまいが急に出た場合は医療機関にご相談ください。



