倦怠感と鍼灸
倦怠感の背景は人それぞれ違います。
しっかり寝たはずなのに朝からだるい、
休みの日にゆっくりしても疲れが抜けない――倦怠感は「気のもち方」の問題ではないことが多いです。
このページでは、倦怠感を身体全体の働きの中でどう捉えているか、
鍼灸でどう向き合っていくかをお話しします。
症状の捉え方
西洋医学の視点
疲労は、休養の必要性を知らせる身体のアラームのひとつと考えられています。睡眠不足や働きすぎ、精神的なストレスのほか、甲状腺の働きの低下や貧血など、背景に別の病気が隠れていることもあります。ひと晩の睡眠で回復するものと、長く続くものは分けて捉えられており、長引く倦怠感では、まず原因を確かめることが大切です。
東洋医学の視点
東洋医学では、休んでも抜けない倦怠感の多くを「気虚(ききょ)」――身体を動かす力である「気」の不足として読み解いていきます。働きすぎや長患い、胃腸(脾)の弱りなどで気が十分につくられないと、全身に力が行きわたらず、疲れやすさやだるさにつながると考えられています。また、身体を温める力が弱まった状態(陽虚)や、水分代謝の滞り(痰湿)が、重だるさの背景にあることもあります。
鍼灸でできること
同じ倦怠感でも、気の不足が中心なのか、胃腸の弱りや水分代謝の滞りが関わっているのかで、選ぶツボは変わります。お一人ずつの背景に合わせて、気を補う・胃腸の働きを支える・めぐりを整えるという視点で全身のバランスを整え、睡眠や食欲といった回復の土台づくりを目指していきます。
はりのじかんでの向き合い方
倦怠感は、検査で異常が見つかりにくいぶん、「気のせい」「歳のせい」と片づけられてしまいがちな症状です。だるさの強さだけでなく、ここ数カ月のがんばり具合や、眠りと食欲の様子もあわせて伺います。鍼で身体を緩めながら、疲れが抜けない背景をひとつずつ一緒に探していきます。
ご自宅でできること
※ ツボの位置は数ミリで別のツボに変わるため、本ページでは図示していません。
ご来院の際に、お一人ずつお身体に合わせてご案内します。
※ 急な体重減少や発熱を伴う場合、強い倦怠感が長く続く場合は、まず内科での確認をおすすめしています。