フェイスラインのもたつきと鍼灸
フェイスラインのもたつきの背景は、人それぞれ違います。
朝はすっきりしていたのに、夕方になるとあご周りが重く感じる――
フェイスラインのもたつきには、むくみや噛みしめ、うつむく姿勢など、日々の積み重ねが関わっていることがあります。
このページでは、フェイスラインのもたつきを身体全体の流れの中でどう捉えているか、
鍼灸でどう向き合っていくかをお話しします。
症状の捉え方
西洋医学の視点
フェイスラインの印象には、咬筋(噛むための筋肉)や表情筋の使い方の偏りが関わると考えられています。無意識の噛みしめが続くと、あご周りの筋肉がこわばりやすくなります。また、スマートフォンやデスクワークでうつむく時間が長いと、首の前側やあご下に負担がかかり続けます。さらに、塩分の摂りすぎや睡眠不足などによるむくみ(余分な水分の滞り)や、リンパ・血流の滞りも、輪郭がぼんやりして見える背景として挙げられています。
東洋医学の視点
東洋医学には「脾は肌肉(きにく)を主る」という言葉があります。脾(消化吸収の働き)は気血をつくる源とされ、肌肉――皮膚の下の肉づき――は、その気血によって養われていると考えられてきました。胃腸の働きが落ちると、肌肉のしまりにも影響が及ぶという見方です。また、水分代謝がとどこおって余分な水分が体内にたまる「水滞(すいたい)」――痰湿(たんしつ)とも呼ばれます――や、巡らせる力・引き締める力そのものが不足する「気虚(ききょ)」、血の巡りが滞る「瘀血(おけつ)」など、お顔だけでなく全身の状態からもたつきの背景を読み解いていきます。同じもたつきでも、背景は人によって大きく異なります。
鍼灸でできること
美容鍼灸では、お顔のこわばりやすい咬筋や表情筋のまわりをゆるめることと、首・肩から全身の気血や水分の巡りを整えること――この二つの層からアプローチしていきます。お顔は身体の一部であり、胃腸の調子や睡眠、姿勢の影響を受けやすい場所です。輪郭そのものを変えることをお約束するものではなく、むくみやこわばりがやわらいだ、すっきりとした状態を目指して、全身のバランスから整えていきます。
はりのじかんでの向き合い方
まず、いつ・どんなときにもたつきが気になるか――朝なのか夕方なのか、疲れている日なのか――をゆっくり伺います。あわせて、うつむく時間の長さ、噛みしめの癖、食事や睡眠のリズムなど、生活の中の背景もご一緒に振り返ります。お顔だけを見て施術するのではなく、胃腸の働きや水分の巡りを含めて、もたつきをつくっている要因を一つずつ手放していけるよう、無理のないペースで進めていきます。
ご自宅でできること
※ ツボの位置は数ミリで別のツボに変わるため、本ページでは図示していません。
ご来院の際に、お一人ずつお身体に合わせてご案内します。
※ 急に現れたお顔のゆがみや左右差、目が閉じにくい・閉じないといった症状がある場合は、顔面神経麻痺などの可能性があるため、すみやかに医療機関(脳神経内科・耳鼻咽喉科など)の受診をおすすめしています。あごの強い痛みや口が開けにくい場合は、歯科口腔外科へのご相談をおすすめします。