位置の目安

耳たぶの後ろ、乳様突起と下顎角を結ぶ線の中点、胸鎖乳突筋の後縁にあるくぼみが目安です。

押し方

  • 中指の腹で、皮膚を軽く回すように刺激します。
  • 強く押すより、指を当てて呼吸を整える方が向きます。
  • 左右同時に押すと首肩の力が抜けます。
  • 目を閉じて1分ほど行います。

東洋医学での見方

安眠は経外奇穴に分類され、文字通り「安らかな眠り」の名を持つ経穴です。頭部・首の経絡が集まる場所にあり、頭にのぼった気のめぐりを整えるために使われます。

安眠が選ばれるのは、「肝陽上亢」「心神不寧」といった、頭が冴えて落ち着かない状態。日中の緊張が首肩に残り、夜になっても抜けない時の手がかりになる経穴です。

現代的な見方

安眠は乳様突起の後下方、胸鎖乳突筋付着部の後縁に位置します。皮下を大耳介神経・小後頭神経が分布し、深部に胸鎖乳突筋・頭板状筋が広がります。皮膚分節としてはC2〜C3領域に含まれます。

解剖学的に重要なのは、すぐ前方を迷走神経の枝(耳介枝=Arnold神経)が分布していること。皮膚から迷走神経を刺激しうる希少な領域の一つで、副交感神経活性との関連で議論されることがあります。

研究面では、耳周辺への接触刺激と心拍変動(HRV)・副交感神経活動を扱う報告が積み上がっています。あくまで研究の方向性であり、効果の断定ではありません。

注意

ツボ押しはセルフケアです。強い刺激や長時間の圧は控えてください。